ロールキャベツくんと残念美人女子のその後。



「…俺らは何となくは昔から仲良くてさ。

中学とかは普通に一緒に登校してた訳。でも、中2くらいからかな。
世の中非道なんだよね。甫との差をどんどん感じた。


人望とか 人柄とか頭も良くておまけにサッカー部のキャプテン。


俺を見てみりゃあただの脱け殻。


親は気にせず比べずともさすがに来るモン来たわ…」



その表情は、少しアツくんと似ている気がした。



別に何がって訳ではないけど、


隆裕との壁を気付いたことを話したアツくんに少し似ていた、と思う。



「…何してたんだろーね。バッセン行っても気が晴れない。


友達とゲーセンしたところで何にも楽しくなかった。
周りは甫のことなんか気にしてなかったのにな」



雅人さんは「急に重くなってごめんね」と謝るけど…



あたしはそんなこと気にすることすら忘れていて、


少し笑うと雅人さんは口を開いた。






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