優しい君に恋をして【完】
次の日の朝。
バッグの中に、ありがとうがいっぱい詰まった、
青空の封筒を入れた。
大丈夫、渡せる。
頑張ろう!
付き合ってとか、好きとか、書いてないし。
大丈夫、そんな変なことは書いてないはず。
アドレスと携帯はちゃっかり書いたけど。
やっぱ......下心丸見えかなぁ......
でも、もう書き直すなんて、時間がないし、
せっかく頑張って書いたんだから、絶対に渡そう!
うん!
ひとりで気合いを入れて、自転車を駅へと走らせた。
いつものように、駐輪場に自転車を停め、
6番線のホームへと下りた。
すると、今朝はあの人がホームにいなかった。