優しい君に恋をして【完】
何......これ......
携帯を持ったまま動けなくなってしまった。
会うのをやめる......
迷惑......
その時、保健室のドアが開いた。
「なんだ、入ればいいのに。
どうした?何かあった?」
星野先生に促されて、
保健室に入り、いつもの椅子にガタンと、
力が抜けたように座った。
「先生」
「ん?どうした?」
「迷惑って......
【迷惑】って手話、
どうやるの......」
そう言って、
両手で顔を覆った。
迷惑ってどうしてそう感じるの......?
どうして......
迷惑なんて......そんなこと、
思うわけないじゃん。