体育館12:25~私のみる景色~


「もちろん! あったりまえじゃん! もはや日課だしっ」


 ご飯を飲み込んで涼にそう返してから、またお弁当を胃に流し込む。


 それを見て涼は呆れたようにため息をついて、あと2人の友達、千夏(チカ)と純子(ジュンコ)は、クスクスと笑い声をもらしていた。


 先輩っていうのは佐伯 恭也(サエキ キョウヤ)先輩のことで、私の学校で1、2を争うほど女子にモテている私のひとつ上の3年生だ。


 バスケ部で、180センチの長身、細身に見えるけどほどよく筋肉がついていて引き締まっている。


 いわゆる、細マッチョ。 


 茶色い髪はイイ感じに遊ばせてあって、動くたびにサラサラと揺れる。


 切れ長の茶色い目に、通った鼻筋、薄めのクチビル。


 見た目はクールな王子様って感じ。



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