体育館12:25~私のみる景色~
大きな黒くて潤んだ目は、ずっと前に見た海ちゃんの瞳そのものだった。
くっきりとした二重に長いまつげで、その漆黒の瞳に映る自分の姿を、海ちゃんと遊びながらよく見ていたなあ。
あれ、なんだか海ちゃん、困ったような顔してる?
大きな目を細めて口角をちょっぴりあげるその顔は、照れているようにも見える。
ピタリと笑い声も止んで、なんだか少し気まずい空気が漂ってる感じがした。
「……その癖、変わってないんだな」
海ちゃんはそう言って、ふわりと優しく私の頭をゆるゆるとなでた。