身代わり姫君の異世界恋綺譚
「もう姉ではありませぬ!」

『そうか、お前とはそりあわぬようじゃな。この部屋から出て行くのじゃ!』

清蘭の腕が一振りされると、清雅はものすごい力で飛ばされて柱にぶつかった。

「っう……」

「清蘭、止めろ!」

畳の上に倒れた清雅の身体を紫鬼は起こす。

「大丈夫か?」

「紫鬼! どうしてこのまま放っておくのですかっ!?」

清雅は真白を助けようとしない紫鬼を睨む。

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