超絶危険!?ブラザーズ
門から玄関までの道のりが無駄に長いし。

やっとたどり着いたけど、玄関の扉も大きくて、私の力で開くのかな?と不安になった。

試しに押してみるけど。


「……っ、ハァハァ…」

無理でした。

こんなの開けられるわけないじゃん!!
私家に入られないじゃん!!


キッ!と扉を睨み付ける。


そして見つけた“開”のボタン。



…………ポチっ


ガチャ

なんとも簡単に開いた。


とりあえず、さっきの労力を返して欲しい。




「おっ、お邪魔します…」

恐る恐る中を除きこんでみる。

けれど誰も居なかった。

お金持ちの家って、もっと執事とかメイドとかが居るものじゃないのかな?


ピカピカに磨かれた玄関に私の使い古した靴で汚れをつけるのはなんか申し訳ないけど、ただ突っ立ってるわけにもいかないので、入ってみた。



「誰かいませんか~?」

辺りをキョロキョロと見回す。

家具や装飾品が全部すごく高額そうで怖い。


「はいは~い!ちょっと待って~」

そんな声が玄関ホール?的なところに響いた。

階段をかけ下りてくる軽快なリズムがこだまする。


この家の人だろうか?

……………当たり前だよね。

そうじゃなかったらむしろ怖いわ。


緊張で若干パニック気味な私の前に

「お待たせ~」

なんとも綺麗な男の子が現れた。



……………………

えっ?

本当に人間?

生きてる3Dの人?2次元じゃなくて!?





男の子なのにサラッサラな髪。

ツルッツルの肌。

大きな色素の薄い瞳に、長いまつげ。




私、女の子なのに負けてる!!

何も勝てるものが無い!!

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