生徒会の恋愛事情


あたしは廊下で1人になる。


弥先輩に言われた通り、生徒会室に行かなきゃ。


今は、一刻も早く華羅お姉ちゃんを見つけないといけない。


あたしは弥先輩が走っていった道を歩いた。


途中までは同じ方に行くのであれば、一緒に行った方が良かったのかななんて思いもした。


でもあたしも弥先輩も、そんな余裕なかった。


そんな事をぼんやり考えながら、あたしは廊下を早歩きする。


時計を見ると、昼休みは残り10分のようだ。


10分以内か…なんて思ってると、こんな単語が耳に飛び込んできた。


「華羅!」


その声は角を曲がった方から聞こえてきた。


弥先輩の声だった。


あたしは急いで廊下を曲がる。


良かった、華羅お姉ちゃん見つかったんだ。


安堵と共に、2人を探す。


どうやら弥先輩達は階段の方にいるみたいだ。


あたしは2人に声を掛けようとそこに近付いた。



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