生徒会の恋愛事情


「先輩達はもう読まれたのですか?」


「俺はざっとだが目は通した。
弥も読んだと言っていたし、香里奈は書いた本人だからな。
小百合はもう少ししたら来るだろうから、その時に渡す。
華羅には、香里奈が今朝メールで送ってくれたらしいから、そのうち読むだろう。
勇也はあの掃除が終わってからだな。
あとは、沙羅と光唆の2人ってとこだから、まああいつの掃除が終わるまでとりあえず読んでおけ。」


「分かりました。」


あたしと光唆は、ダイニングに移動した。


まず、香里奈先輩が簡単にあらすじを説明してくれた。


あとは、配役の事も言われた。


配役は既に決まっていた。


生徒会の伝統で、会長が主役と決まっているそうだ。


今年の会長は男だから、ヒロインは2年の先輩の誰かがやるって事になっていて、でも台本書いた人は脇役という決まりもあるらしく、華羅お姉ちゃんが務める事になっているらしい。


副会長は準主役、その他は年齢を考慮した役になっている。


「なんかすげーな。
本格的っつうか…俺、自信なくなってきた。」


「光唆の役、すっごい重要そうだもんね。
意外とセリフ多いし。
って…香里奈先輩、歌まであるんですか?」


「そうなの!
生徒会初のミュージカル!」


香里奈先輩は嬉しそうだった。


会話が聞こえたのか、廊下から勇也先輩の声が聞こえた。


「だから完成するのが遅かったのか?」


「そう!
作曲もばっちりしたからね。
ちゃんとCDも持ってきたよ!」



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