生徒会の恋愛事情


「当然の事って?」


「だから…」


華羅お姉ちゃんは目を背ける。


「家族を守ろうとするなんて…当たり前じゃん。
それで…沙羅は足を痛めたみたいだから無事ってけにはいかなかったけど、軽傷で済んだから入院とかはしなくていいみたいだし。
それだけで良かったっていうか…ああ、もう!
何言ってるか分かんなくなったじゃん!」


華羅お姉ちゃんは顔を反対に向ける。


恥ずかしいのか、なかなかこっちを向いてくれない。


「…ありがとう。」


申し訳なくて、でも嬉しくて、そんな気持ちを表現しようとしたら、この言葉しか出てこなかった。


「いいの。
そうそう、もうすぐ由羅お姉ちゃんが学校に来てくれるって。



「失礼します!!」


本当だ、由羅お姉ちゃんの声だ。


言った傍からとはまさにこの事である。


「華羅!沙羅!」


「お姉ちゃん!!」


美羅も来てくれたんだ…


二人があたし達を見るなり駆け寄ってくる。



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