生徒会の恋愛事情


華羅お姉ちゃんも飄々と言った。


「確かに、自分の抱えてる案件に問題が起こったら嫌だな…」


光唆が考え込むように言った。


なんか光唆、大人になったな。


そう思いながらも、あたしもその意見には賛成だ。


それに行きたそうにしてる人は誰もいないし、小百合先輩も聖也先輩も悔いはなさそうだし、これでいいんだって思う。


でも…何かひっかかる気がする。


何だろう?


「でもそれだったら、お土産お願いしますってわけには行かないんですよね。」


「そうなの。
ごめんね?
でもフランスなら、お正月行く予定だから、何か買ってくるよ。」


「香里奈先輩!
ありがとうございます!」


光唆の目的、お土産だったんだ…やっぱり光唆だな。


光唆はスッキリした面持ちで帰る用意を始めた。


いつの間にか聖也先輩と勇也先輩の兄弟喧嘩も終わっていて、生徒会は解散モードである。


…あたしも帰る支度しなきゃ。


結局あたしはモヤモヤしたまま、家に帰る事になった。



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