生徒会の恋愛事情


「ごめんなさい。
選ばれて舞い上がって、周りの事ちゃんと考えてませんでした。
先生にはきちんと断ろうと思います。
こんな事で時間取ってもらってすいませんでした。」


華羅お姉ちゃんはそう言うと、荷物を持って部屋を出て行ってしまった。


「華羅お姉ちゃん!」


あたしは荷物ほったらかしにしたまま、彼女の後を追いかけた。


部屋には聖也先輩だけになり、彼はあたしが開けっ放しにしたドアを閉めると、ドアの前でこう呟いたのだ。


「…行くなとは言ってないが。
言いすぎたか。」


聖也先輩がしゅんとして反省してるなんて、あたしも華羅お姉ちゃんは知る由もなかった。



< 95 / 385 >

この作品をシェア

pagetop