無愛想な彼に胸キュン中




それがクラスメートとしての優しさでも、
嬉しかった。




一匹狼のあたしに、
初めて優しく接してくれた人だったから。




「あ、三枝。おはよう」



「あ、お、おはよう……」




突然話しかけられて、慌てて返事をする。




カミカミのあたしに
一瞬微笑んで椎木くんは席につく。




そんな椎木くんの席はあたしの隣。




あたしってば、なんてラッキーなんだろう。




……まぁ、緊張し過ぎて挨拶くらいしか
交わしたことはないんだけど。





「がんばって、澪」




俯くあたしの耳元で、唯が小さく笑った。




< 27 / 405 >

この作品をシェア

pagetop