12 love storys
「さすが学年トップだけあるな。
全部、合ってる。
じゃ、今日はここまでにしておこう。
後、次回までにここからこのページまで
やっておくように。いいな。」


そう言いながら
付箋で問題集に印を付ける誠也くん。


ってゆーか、
範囲広くない?


これじゃぁ、海どころか
友達とアイスすら食べに行けないじゃん。


不貞腐れた顔で誠也くんを睨み付ける。


「なに?」


うっ、ダメだ……。
この威圧感に耐えられないよ……。


「な、なんでもない。
やればいいんでしょ?
本気出せば楽勝なんだから。」


「だったら、毎回本気出せ。」


「ぃったぁ~。」


私にデコピンすると
誠也くんはさっさと身支度をして
帰っていった。


もう……、
止めてよね。
おでこ赤くなってるじゃん……。


一人残された部屋で
手鏡を持ち顔を覗き込む。


赤いのはおでこじゃなくて
頬っぺだったりする。


「ぁああ~、もうヤダッ!」


私はベッドにバタンと
倒れ込んだ。
























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