Destiny
「返事は今すぐどうこうってことはない。どっちの答えになったとしても構わない。でも、俺の本気の気持ちは伝えたから。工藤さんもよく考えて本気で答えてほしい。それまでは俺はいつまでも待つから。」


そう言って眼鏡をかけた早川先生はもう普段の医者の顔に戻っていた。


「悪い、まだ本調子じゃないのに…とりあえずあと2日は絶対安静だから…また脱走しようとか考えるなよ。」


そう言って早川先生は病室から出ていった。


私の身体にはまだ早川先生の温もりが残っていた。


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