最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~
『もしかして、井ノ原さんと一緒?』



「はい」



『ちゃんと話して。もしもの時は、成美ちゃんに電話したら良い。彼女なら、慰められる』



「そうですね……」



『“ちょっと!それじゃ私が役に立たないみたいじゃない!”じゃあ、役に立てるのか!?』



電話の向こうで喧嘩を始めた為、私は電話を切った。

車に乗り込むと、井ノ原さんは行き先を告げずに車を走らせた。




< 152 / 360 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop