ラブバトル・トリプルトラブル
 でもね、既に美紀の体の中には先客が居たの。
ダーリンの初恋の人なんだけどね。

でも私達仲良くやっているの。
時々二人でボーッと旦那様を見つめている。


その時感じたの。
この人結城智恵(ゆうきちえ)さんて言うのだけど、本当にダーリンを愛しているのだなと。

この結城智恵さんが、美紀の本当のママなのよ。

でもだからって、美紀はダーリンの子供じゃないのよ。

ダーリンは私一筋だったから養女にするのを躊躇わなかったわ。


だから時々彼女にお任せして、私は美紀から離れてダーリンとイチャイチャ。

したいのに出来ないの。
本当にダーリンったら、真面目なんだから……




 そう……
ダーリンはとにかく真面目。
真面目過ぎて馬鹿が付くくらい。
だから、きっと美紀の中に私を感じていても手が出せないのよね。

解っているの……
全部解っているの。
お見通しなの。
だから尚更悲しいの。
ダーリンに愛されたくてウズウズしている私に気を遣う素振りも見せてはくれないから。

だから見ていて、今日こそバッチリ決めたげる。
ダーリンは私だけの物。
ううん……
三人のかな?

結城智恵さんと私と美紀……

だって美紀は……




 さあそろそろ美紀のお目覚めの時間よ。

何時もよりちょっと早くて大変だけど、美紀頑張ってちょうだいね。
私の愛するダーリンと息子達のためにね。


あの子達……
何の感謝もしないけど許してあげる。
それが母心だと思うなら。
美紀だって、本当は喜んでいるはずだから。


だってみんな可愛いもの。
可愛いくて可愛いくて堪らなくなるもの。

でも勿論ダーリンが一番よ。


あっ美紀が伸びを始めたわ。
それじゃ美紀に交代するかな?
昼間は美紀に任せて、夜は……
あーん、
やっぱりダーリンと一緒のベッドで眠りたいわ。




< 2 / 228 >

この作品をシェア

pagetop