好きだったよ、ずっと。【完】
そして初めての、キス…。



途中間宮に邪魔をされ、イラついて朱里を困らせたけど…。



本当は不安だったんだ。



声だけで、朱里が笑っているのが分かって。



本当は、間宮に気があるんじゃないかって。



泣きながら、好きと言ってくれたのに俺はガキだな。



けど、キスをした時の朱里の顔、声。



たまらなく、可愛くて。



あのまま、俺のモノにしてしまいたいくらいだった。



だけど、朱里を傷つけると思った。



それより、何度もあいつを抱きしめて、何度も触れ合って…。



そのほうがもっと俺の気持ちも分かってくれるんじゃないかって思ったんだ。



駅に着き、電車に揺られ二駅。



歩いてると見えてきた、喫茶店。



いつもなら、スッと入れるのに何故だろう。



間宮がいると思うと、入りづらい。



俺って、こういう奴だったか?



そんなことを思いながら、一つ深呼吸して扉を開けた。
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