好きだったよ、ずっと。【完】
家に帰り、フラフラと歩きながら鞄を床に置きソファーに深く腰掛けた。



「ふぅ…」



溜め息を吐くと、鞄から携帯が鳴った。



重い腰を上げ、鞄を引っ張り中から携帯を取り出すとディスプレイには「璃香」と表示されていた。



「どうしよ…」



一瞬迷ったものの、無視するのは大人気ないと思い電話に出た。



「はい」



「朱里…、さっきはごめん」



璃香の声は、とても弱々しかった。



「別に」



「怒ってる…、よね。あの、報告だけ。わたし、春夜と別れた」



まさか、別れるなんて思ってもいなかった。



あんなに「璃香」と言っていた春夜が離すはずがないと思ったから。
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