ペンギン系カップル

「本気です!」
(心が痛い)


「まったく、仮に私のことが
本当に好きだったとして、
何処に好意をよせる
部分があった?」
(はやく、おわってほしい
この会話なんなんだ、ラブコメか?」



「それは…それはですね…。」


「ふざけるのも、いい加減に
しろよ、下級民族が。」


「ふっふざけてません!」



「おい、唾来たぞ。」

「すみません!!」


「かえっていいか。
もう疲れた。」


「お、俺は!
育さんの、全部が
好きであります!!」


「理由にならん。」
(くそ……)


「えっと、その
人を凍らせる目つきとか!
容赦なく吐き出す
毒針とか!」


「おい、殺すぞ?」
(…。)

「全部、俺にしか
そういうとこ見せて
くんないから!」


「…?」


「育さんの、そういう
恐ろしいとこも、
その中の優しさも、
全部好きであります!」





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