レア男子


今日も僕は絶不調。


挨拶したい。友達欲しい。


嗚呼、悲しい。



「…今日も愁いな瞳がカッコいいわ…!!」

「きっと誰にも頼れない強い心の持ち主なのよ…!」




う〜ん…

相変わらずの地獄耳で聞こえてくる女の子達の会話。


変な妄想やめて欲しいなぁ。




「おっ、翼じゃーん!どーした?暗い顔して!」

「……」



コイツは幼馴染みの腐れ縁野郎。

唯一、僕の中身を知る者だ。



「キャー!プリンスよ!プリンスとキングが揃ったわ!」

「あぁ…!眩しくて直視できないわ!」




…で、コイツもイケメンだったりするわけだけど。


何で僕がキングでコイツがプリンスなんだ?



「無視すーんなっ!なあ、アソコ行こーぜ?」

「……分かった。離せ」


肩を組んできたコイツ……東間 俊(トウマ シュン)の手を退ける。

アソコって変な所じゃないからね!?



ただの、保健室。


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