二重人格三重唱
「あらっ翼さん一人?」
節子は周りを見ながら言った。
「すいません。実はどうしても陽子には言えないことがありまして、あの陽子には内緒に。実は結婚指輪をここに忘れてしまったみたいです」
翔は翼のフリをして木村家の中に入った。
「あらっ本当? それは言えないね」
節子は笑いながら翔のために昼食を用意していた。
実は翔は合格祝いに使った車の中で両親が殺されたと推理し、証拠を見つける目的でやって来たのだった。
でも結局何も見つけ出すことが出来ずに、食事の後翔は家に帰らざるを得なかった。
「今度二人で三峰神社に行こうと思っているのです」
帰りがけに何気なく言った翔。
「あらっ、陽子は嫌がりますよ。噂を気にしていましたから」
「噂?」
「陽子から聞いてない?」
首を振る翔。
「イザナミ・イザナギと言うとても仲の良い夫婦だから縁結びなんだけど、ヤキモチ焼きで別れさせられると言われたらしいの。だから行きはがらないわよ」
「へー、そうなんですか。別れさせられたら大変だ」
翔は三峰神社の方角へ目を向けた。
「縁切りか……俺との縁も切れるかな?」
翔は自分の体に手を当てながら翼に言った。
「珍しい。へー、翼さんも俺だなんて言うのね」
節子の言葉に翔は慌てた。
「いやー、本音が出ちゃいました」
翔は頭を掻いた。
節子は周りを見ながら言った。
「すいません。実はどうしても陽子には言えないことがありまして、あの陽子には内緒に。実は結婚指輪をここに忘れてしまったみたいです」
翔は翼のフリをして木村家の中に入った。
「あらっ本当? それは言えないね」
節子は笑いながら翔のために昼食を用意していた。
実は翔は合格祝いに使った車の中で両親が殺されたと推理し、証拠を見つける目的でやって来たのだった。
でも結局何も見つけ出すことが出来ずに、食事の後翔は家に帰らざるを得なかった。
「今度二人で三峰神社に行こうと思っているのです」
帰りがけに何気なく言った翔。
「あらっ、陽子は嫌がりますよ。噂を気にしていましたから」
「噂?」
「陽子から聞いてない?」
首を振る翔。
「イザナミ・イザナギと言うとても仲の良い夫婦だから縁結びなんだけど、ヤキモチ焼きで別れさせられると言われたらしいの。だから行きはがらないわよ」
「へー、そうなんですか。別れさせられたら大変だ」
翔は三峰神社の方角へ目を向けた。
「縁切りか……俺との縁も切れるかな?」
翔は自分の体に手を当てながら翼に言った。
「珍しい。へー、翼さんも俺だなんて言うのね」
節子の言葉に翔は慌てた。
「いやー、本音が出ちゃいました」
翔は頭を掻いた。