総長からの「愛してる」Ⅱ
「世界は、腐ってねえよ。
この世の闇の全ては人間のせいだろ。
……人間しか腐らねえよ。」
俺が掲げる自論……というより、俺が出した答え。
自分の闇を、この世界のせいにするのは簡単で、楽なことだ。
でも、ちゃんと考えれば……この世界自体は何も悪くないだろ。
今の世界をここまで闇に染めたのは、ここまで堕としたのは……人間だ。
「人間だけが、腐ってんだ。」
美愛を真っ直ぐに見つめ、俺はグッと手を握り締める。
感情の見えない美愛は、ただ俺を見つめ返した。
真っ黒なその瞳で。
『自分で言うのもなんだけど』
視線をスケッチブックに落とし、文字を書き始めた美愛。
一瞬だけ手を止め、俺が見ていることを確認する。