総長からの「愛してる」Ⅱ



「美愛、俺が変わるために。
少しだけ手伝ってくれるか?」



『私は病人なんだけど
声も出ないし、正直誰かの相談にのれるような精神的な安定はない』




そのとき、美愛はここに来て初めて表情を見せた。



無表情で、光を灯さない真っ黒瞳。



とてもじゃねえが笑った、とは言えないくらい少しの変化。



だけど、確かに頬を緩ませ、口角を微妙にあげる。




『でも、聞くだけならできるかも』




俺はなんで、こんなに優しいやつを認められなかったんだろうな。




その表情を見て、完全に踏ん切りがつく。



変わるなら………今しかない。




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