とけない気持ち

"遥の変化"

次の日、ひさしぶりに学校へ行った。

ひさしぶりというか、入学式以来だったりする。

教室の場所に迷いかけたが、無事に辿り着いた。

教室に入ると、優の声が響いた。

「遥ー!!」

クラスメイトが一斉にこっちを向き、俺は1歩後退ってしまった。

周りがざわめくなか、優は気にすることなく窓際の机をぱんぱんと叩いた。

「ここ、ここ!」

優のところまで歩いていき、自分の席に鞄をおいた。

「...瀬戸遥?」

優の隣にいた女子が小さく呟いた。

「そう」

俺は短く答え、反応を見ようとした。

「桃上 夏奈(ももうえ かな)です」

ふわっとした雰囲気の子だけど、意外としっかりしてる。

「瀬戸くん、何で学校休んでたの?」

あ、めんどくさい質問。

「夏奈ー、一時間目って何?」

少し大きめの声で、優が遮った。

こいつ、ほんと性格イケメンだわ。
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