とけない気持ち

"空白の2年間"

部屋に入るやいなや、優さんが口を開いた。

「私、邪魔だよね?」

遥は少し怒ったように、

「だから待って」

と言った。

そして私の方を向いて、

「結衣、この人優って言って、俺の彼女です」

「元ね、元」

少し苛立ちを含んだような声で、優さんが付け加えた。

更に、

「ねー遥、結衣ちゃんと二人きりしてくれない?」

と言い出した。

予想外の提案だったらしく、遥は戸惑った顔で私を見た。

「結衣、大丈夫?」

大丈夫じゃないなんて言えるわけがない。

私が小さく頷いたのを見て、遥は部屋を出ていった。
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