【仮題】鴉の箱庭
第一章 鴉の学校

䋝田 亜季の紅い瞳



䋝田 亜季(おだ あき)
2年C組所属 保健委員会書記

そしてここは、"大東京帝国第三学園都市"
旧東京都が十数年前に日本から国家として独立し、「大東京帝国」として建国されてから3つ目の学園都市に自分は身を置く。

旧八王子付近の広大な緑の中に、
ほぼ黒色のコンクリートで建てられた校舎の外観から、国民が通称「カラスの学校」と呼び、親しまれている。


...否、軽蔑視されている。


この学校は
帝国内有数のエリートを集めた第一学園や、
国家公務員養成機関と称賛される第二学園とは違い、
「只の凡人の集まり」、つまり"名ばかり集団"といったわけである。

帝国内での"学園都市"は全て確かな学力の持ち主の集まりの為、凡人である第三が非難の的になるのは当たり前だった。


そして、今ここにいる自分も
勿論只の凡夫である。

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