Snow Love. ~大好きなキミへ~


百合の大きな瞳から、一滴の涙が零れ落ちたのが見えた。


「百合」


優妃の目は、熱く強く優しさに溢れていて……とてもとても、かっこよかった。


「お前は、ひとりじゃない」


……百合のキレイな顔がくしゃりと歪んで、手は膝の上でぎゅっと固く握られている。


「………け、て…」


百合の声は、今にも消えてしまいそうで。


切なく脆く、震えていた。


「……た、すけて…っ、……うぅ……」


子供のように声を押し殺しながら泣く百合は、とても弱くて儚くて。


いつものような大人な百合や無邪気な百合は……どこにもいなかった。


この日、私と優妃は初めて百合の本当の苦しみを知った。

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