Snow Love. ~大好きなキミへ~


「はーい。梨乃、できたよ!お箸とかお皿運んでー」


料理を始めてから約20分。


私たちふたりは、2時40分にお昼ご飯という、少し遅めの昼食。


今日のお昼ご飯は、ふわふわの卵で仕上がったオムライスだ。


「うわー!オムライス!梨乃、お姉ちゃんのオムライス大好きなの。卵がね、すごくやわらかくて、口の中で溶けちゃうの!」

「そう?梨乃はいつも美味しそうに私のご飯食べてくれるから、本当に嬉しい」


私の言葉を聞いて、梨乃は幸せそうに顔を綻ばせた。


「なんかお姉ちゃん、梨乃のママみたいだね」

「………そうかな?…………ほら、早くご飯食べるよ!」


…………まただ。また、この感覚。


10年前から全然なくなってくれない………
この胸の痛み、苦しさ。


………なんでだろう。


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