【完】君ノート





そもそも、優くんが空き教室に来たことに驚いた。



だって、優くんは実行委員に行ってると思ってたから。


でも、優くんは私のもとへ来た。




『花音に、会いに来た』



まっすぐに私を見てそう言った君に、私はまっすぐに向き合えなかった。



さくら先輩に言われたこと。


沢田くんの気持ち。



そして、自分の中の想い。





全てが分からなくなってしまって…。




『……俺のこと、嫌い?』




そんな訳ない。

好きだよ。




……何度言ったって、足りない。



好きなんかじゃ、足りない。



大好き。




< 231 / 433 >

この作品をシェア

pagetop