【完】君ノート
そして空き教室に着くと、窓を開ける。
「優くん!」
さっきよりも近くに。
同じ目線に優くんはいた。
「よっ!!早かったな!来るの!!」
「そんなことより、何してるの?」
「見れば分かるだろー?
また涼太とやらかした」
ケラケラと笑ってそう言っちゃう優くん。
「また草抜き?大変だね」
この笑顔に、私もつられて笑ってしまうんだ。
「そーなんだよ。
涼太はどんまいなことに、体育教師に連れていかれてバスケのボール拭き」
「あははっ!!」
ただ笑っていられることが、幸せだった。