【完】君ノート





じゃあ花音は、


1人でおばあさんの死をむかえたのか?



1人で……誰もいないところで……?



「…………!!」



俺は……なにやってんだよ!!


そばにいてやるって決めたじゃないか!!



バカ野郎っ!!!



悔しくなって、壁をドンッと強く殴った。

鈍い音が響く。




ずっと一緒にいた人が、突然亡くなるなんて、


そんなの……辛いに決まってんじゃんかよ。






それに、花音はあの日、嬉しそうに話してた。



『来年も、またおばあちゃんとお花を育てるんだ!』



当たり前のように語ってた未来が、突然なくなったんだ。


希望が、なくなったんだ。





きっと今、悲しい想いをしている。





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