続・君と流れ星を。
中庭まで来てベンチに座る。
「はぁ……」
出てくるのはため息ばっかりで、もしため息をついたら幸せが逃げるって話が本当なら、今の私は空っぽだろう。
木々の緑が揺れて、花の香りを風が運ぶ。
海斗先輩は卒業しちゃったし、この前みたいに温かいココアを差し出してくれたりしない。
日陰はじっとしてるとまだちょっと寒くて、あの甘くて優しい味が恋しくなってしまった。
「はぁ……」
「そんなため息ばっかついてると幸せが逃げるよ」