嗤うケダモノ


「日向さぁ…
ジンとヤったでショ。」


「ゲフっ?!」


突然のキワドイ質問に、ポッキーを齧っていた日向がむせた。

ナニイッテンノ?!百合サン?!

有り体すぎンだろ。
もーちょっと包み隠してぇぇ?!


「やっぱり。
色気増したもんなぁ…」


「え? ほんとに?」


「あ、日向じゃないよ?
ジンの、ね。」


「…
泣いてもイイデスカ…」


色気量でヤローに劣る女子ってどーよ?

日向は肩を落として項垂れた。


「フフっ」


笑みを漏らした百合が、悄気る日向を抱き寄せる。

そんなコトしたら、秀才型愛の塊男に誤解されちゃうよ?

日向がさりげなく身を引こうとすると、ますます強く肩を抱いた百合がニンマリと口角を上げた。


「日向からはねェ…
幸せオーラや色気オーラより、お悩みオーラが発散されてる気がするなぁぁぁ?」


ココにもエスパー?!

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