嗤うケダモノ

いやいや…
この人いったいナニ食ったの?

人魚の肉?
それとも仙果?

だって、オカシィし。
お母さんって、そんなんじゃナイし。

若すぎるよ?
色っぽすぎるよ?

でも、『この親にして この子あり』ってコトなら…


(あり得る!)


ピョコンと座り直した日向は、座卓にチョーパンする勢いで頭を下げた。


「初めましてっっ!
藤ヶ丘高校一年の、木崎と言いマスっ!」


「ヒナだよー。
可愛いでショー。」


胸を反らした由仁が、ナゼか自慢げに補足する。

つむじを見せたままの日向。
目を細めて彼女を見る由仁。


「…もうアンタのなの?」


二人に意味深な視線を送った杏子は、由仁に向かって囁いた。

由仁もまた、声を落として杏子に答える。


「まだ。
でも、すぐにそーなる。」


「このお嬢さんは、遊んでいいコじゃなさそうだケド?」


「知ってる。
そんなつもりはナイ。」

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