【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~


結局、佐伯先生授業をサボってしまった---



こんなに気持ちの良い日に授業を聞いているだけなんて、何だかもったいない。


そんな思いが私を埋めつくしフラリ…と、外へと出てしまったのだ。




二時間目の始まりのチャイムが辺りに鳴り響く---




「授業が始まってしまった…」


佐伯先生に、また呼び出しされちゃうかな?


はぁ、めんどくさいなぁ…と、思わず溜息をつく。




ま、しょうがないか---


開き直った私はさて、これからどうしようかな…と、辺りを見まわした。




今、自分がいる場所は下駄箱を出てすぐ近くの水のみ場。


遠くからは外で体育をやっているのか、ザワツク生徒達の声が聞こえてきた。




あ、噴水前にあるスウィートガーデンに行ってみようか…


そう閃いた私は、自然と足をそちらへと向けた---



…が、


あ、ダメだ…と、思いとどまる。



その場所ってたしかグランド付近にあったはず。


今、そんなところに行ったら、外で体育の授業をしている人達に見つかってしまうではないか。



サボるには最適とは言えない場所だったようだ。



さて、どこに行こうか?


首を捻って考えてみた。


< 119 / 779 >

この作品をシェア

pagetop