【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
冷静な顔をしている蓮も、実はこの様子にはかなり驚いているとみた。
なんかスッゲーおもしれーもん見たな…と、隣にいる青治を見る。
すると青治も、ニヤリと俺に向かって笑いかけてきた。
「朱利…」
「うん、分かってる」
口元に笑みを浮かべながら、もう一度あの女を見た。
時政がこっちに向かってくるのが見えるが、今だ俺の視線はあの女に釘付けだ。
鏡夜もすぐにこちらへと戻ってきた。
チラリと席に座った鏡夜を盗み見る。
鏡夜の視線の先はその女にずっと向かっていた。
そして時政も---