【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~


「おせぇ」


「………」



一匹狼…、


良牙が私の前に姿を現した。




え?



回らない頭を使って何でここに良牙がいるのか…考えてみる。


…が、よく分からない。




「ほら、行くぞ」


「ま、待ってよ。…って一緒に行くの?」


「………」




私の言葉にチラッとこちらを見てきたが、すぐに前を向いて歩き出す。


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