【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
【玄武SIDE】
強いと思っていた---
恐れを知らず勇敢に敵に向かっていくさまは勇ましく、そして身のこなしは華麗であった。
そんな紅殿にわたしは尊敬し心酔さえしていたように思う。
それくらい紅殿に対し美化し、勝手な思いで理想化していたのかもしれない。
しかし、紅殿の目頭に残る涙を見てわたしは目を覚ました。
この方は儚く、そして脆い存在なのだと---
抱きしめた身体は小さく震えていた。
強いはずのこの存在を…、
私は守りたい。
そう思わずにはいられない程、儚い方だと知った---