【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~


「章吾様のあんなに笑ったお顔、初めて見ましたわ」


クスクス笑いながらこちらへと近づいてくる人は、とても綺麗な顔立ちでまるで白百合の花のようだ。




「なぜここに?」


「風紀の仕事が一段落したので、章吾様にお相手をしてもらおうと思って来ましたの」


「そうですか」


「ところで…」



視線を章吾から私へと向けてきた静香と呼ばれた人は、強い目力のあるその瞳で私を観察でもしているかのようにジッと見てくる。



しかしそれもつかの間、すぐに表情は柔らかくなり私にニコリと笑いかけてきた。


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