【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
自分に好きな人が出来ても…、
愛する人が出来ようとも自分の家柄の為に、結婚を余儀なくされる。
悲しいね---
「私の人生はもう既に決まっております。…そして静香殿も」
「…うん」
自分の人生は自分で切り開くもの…、
そう言いたくても章吾にはこの言葉は全く当てはまらないのだ。
何を言ったらいいのかが分からなくて、唇を噛んでしまった。
「紅殿…」
「………」
立ち止まる章吾に私も歩を止める。