【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
「いってぇー…。綾香、容赦ねぇーな」
「すみません。でも、鏡夜先輩がいけないんですからね」
よいしょっと…、
と腰を擦りながら起き上がり、私にニヤッと笑ってくる鏡夜先輩をジッと見た。
「今日、危なかったんだって?」
「………」
その言葉を聞いて数時間前、裏庭で囲まれたことを思い出す。
鏡夜先輩、知ってるんだ---
章吾に聞いたのかな?
そう思っているとまた、鏡夜先輩が話しだす。
「珍しくやられたって聞いたぞ。…今はもう元気そうだな」
その言葉に、目をパチクリとさせてしまった。