【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
思わず辺りを見渡した。
まず視界に入ったのは、蓮や良牙に倒された生徒達。
今だ起きる気配がなさそうだから、この視線はこの生徒達ではないようだ。
…では、この視線はいったい誰?
そして視線を辿って上を見上げる。
そこは先程、蓮や良牙が割った天窓だった---
「…ッ!!!」
驚いた。
黒い塊がその天窓から私を見下ろしていたのだ。
その塊と視線がかち合う。
瞬間、黒い塊が目を細めたのが見えた---
ニヤリ---
まるで笑っているかのように。