【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~
「…このカプセルの中に入ったら、死ぬまで出られないと思っていたのに…。………どうしてここから私を出したの?」
横で恢がクイッと顎で私を指し示す。
多分、母さんに私の存在を示したのだろう---
その母さんの顔がゆっくりと動き、私にピタリと視線を止めジッと見てきた。
ドキンドキン---
何を言われるのだろうか?
それが怖くてたまらない。
母さんの口から迷惑だとそう告げられたら?
そう思うと口元に持っていた両手が震えてしまった。