恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~

電話越しのドキドキ



―電話越しのドキドキ―


謎のカメラマンとの出会いの翌日、私は友達の紹介で年下イケメン君と食事をした。

とにかく、カメラマンのことを脳内から消したくて。

必死で年下イケメン君がカメラマンを忘れさせてくれるかと思ったが、撃沈。

「真智さん、俺じゃだめっすか?」

子犬のようなかわいい瞳で私を見つめる年下イケメン君。




酔った勢いで、キスを迫ってくる。


キスくらい、まぁいいか。
そう思って目を閉じてみる。


「あああ!!!だめだめ」


目を閉じると、そこには謎の和装カメラマン、慶次郎が現れる。


「やっぱ、年下じゃだめ?」


年下イケメン君の寂しそうな顔をじっと見つめてみる。

が・・・・・・
全く心が動かない。

その場にいない、慶次郎の顔ばかり浮かぶ。

「ごめんね」


慶次郎にさえ出会わなければ、私はこのイケメン君とイイ仲になっていたかもしれない。


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