恋愛写真館~和服のカメラマンに恋をした~





「クリスマス、やっぱり会わない方がいいと思う」



「どうして?」



「私は、やっぱりまだ忘れられないから」




慶次郎と会ったことを話せなかった。



本当に友達同士なら話せるはずだよね。



やっぱり、変な関係だよ、私達。






「別にいいよ。焦らなくて。ゆっくり俺が忘れさせてやるって」





こういう発言が最近増えてきた。



私は川北さんを好きになろうとしていた。



利用していた、とも言える。



いまさら、ごめんなさいって私、最低だよね。






「クリスマスは、会いたい」



「じゃあ、その時またゆっくり話そう」




クリスマスイブの夜、イルミネーションを見て、食事をするというデートは決行されることになった。





って私、最低だよ、本当に。






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