Love begins!!!
「ただいま。」
誰もいないとわかっているが、毎日何となくそう言っている
真っ暗な一軒家の自宅に入り、電気を付けるとリビングのテーブルの上にいつもと同じように置いてあった
“今日から出張なの。ごめんね。”
「最近忙しそうだな…」
また、一人か……
ふっ、と強がって鼻で笑ってみせたが、次第に視界が涙でぼやけてくる
癒えたと思っていた傷がまた紗英の中で広がっていき、涙が溢れでてきた