存在

★告白

～和に～

　『おかえり…。』

　『ただいま…愛美。』

　『相変わらず顔色悪いな…病院には行って来たのか…。』

　心配そうに頭を撫でながら顔を覗き込む…

　『その話なんだけど…』

　私は何度も一人で何て言おうか…って考えて…考えて…

　でも口から出た言葉は…

　『私…妊娠してるみたい…』

　だった…。

　和は動揺もせず、嬉しそうな顔もせず…

　『そうか…』

　と言った…と思う。

　私の方が動揺していてよく覚えていない。