最期の愛は永遠に。
1初恋
「ずっと好きでした」

生まれて初めての告白は幼なじみの浩之からだった。


先輩の卒業式が終わって誰もいない体育館。

目の前にはすっかり成長した浩之と、扉の隙間から差し込む光だけ。


「なに言ってんの?人違いちゃう?」

これが精一杯の照れ隠し。

「俺は知恵が好きなんや。間違えるわけないやろ」


珍しく真剣な面持ちをした浩之だけど、どことなく悲しい瞳だった。


「あたしも好きやけど……ごめん」

「やっぱりな。急に言ってごめんな!」



悲しそうなその瞳は、今にも滴をこぼしそうだった。

「ごめん、浩之」

「いいってば。このことは忘れて?じゃあ」


そう言って体育館から出ていってしまった。
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