意地悪なキミに、スキをあげる。




家から持ってきた本は朝陽さんに返却して、

朝陽さんにバイバイして図書館を出た。




朝陽さんが何よりもあたしの元気の源です。



それだけで満たされるし、頑張れるし、

いつも出来ないような事も出来るような気がするんです…。



だからあたしも、朝陽さんにとってそういう存在になれたらいいなって


そう思うんです。




帰りながら、何度もキスされた唇を指で触っちゃう…。


思い出すと、あの熱い唇があたしの体まで熱くしちゃうんです…。



口も緩んじゃうし。




デートしたら、あたしはどうなってしまうんでしょう…。



体が蒸発して、溶けちゃうんじゃない…?



ふと思い出した朝陽さんの言葉に、また体が熱くなった。




「…あたしも思ったより…朝陽さんのことだいすきですよ…?」




気持ちが止まりません。


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